耐震診断とは、現行基準以前(昭和56年以前)の基準によって建てられた建物が、
大地震に対して安全かどうかを確認する作業です
ネット上などでも自分で簡単にチェック出来るものなどもありますが、たいがいは、ひとつでも当てはまる項目があれば、
早めに専門家に診てもらいましょう、というもので、少なくともリフォームを検討される方は
1項目は当てはまるのではないでしょうか?
それは、耐震診断というのは、家の構造内部の診断になる為、見た目にはとてもわかりにくく、たとえ専門家であっても
精度の高い診断を出すには、さまざまな診断結果をもとに時間をかけ診断するため、
素人の簡易なチェックで危険な箇所をみのがしてしまうような事がないようにするためです。
ここでは、自分でする場合にあげられる主なチェック項目と、専門家が行うチェックとをご紹介したいと思います。
・建てたのは昭和56年5月以前 | ・必要な手続きを省略して増築した |
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・増築を2回以上繰り返している | ・増築時、壁や柱を一部撤去した |
・床下浸水・床上浸水した時がある | ・火災・車の突入事故がある |
・大地震に見舞われた時がある | ・崖上隣地の崩落の災害に遭遇した |
・老朽化している | ・腐ったりシロアリの被害がある |
・壁、窓の配置が偏っている | ・大きな吹き抜けのある建物である |
・平面の形状が不整形な建物である | ・ピロティ形式の建物である |
・地形・地盤の悪い所に建てられた建物(斜頚になっている)である |
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・混合構造の建物 (例:下部SRC造、上部RC造など)である |
・鉄筋コンクリートの布(ぬの)基礎またはベタ基礎・抗基礎以外の建物である |
・これらの項目をチェックしたことがない、または、わからない |
などがあります、ただ、項目に当てはまらない場合でも、チェックをされる方は、
多少の不安があるという事が多いと想定した上で、念の為、専門家の診断をうけてみましょうと、
されている所が多いです。
以下に専門家が行う主なチェックをあげてみました。
専門家が行う耐震診断は、一般耐震診断と、精密耐震診断の2通りあります。
一般耐震診断とは、精密耐震診断法に比べると簡易に行えるのが特徴で、建物の内外装をはがさない
「非破壊調査」による調査を基本としてます。
精密耐震診断とは、補強の必要性が高いものについて、建物の内外装の一部をはがした上での詳細な
現地調査にもとづき、耐震改修工事の最終的な判断に利用するものです。
診断を行う人は、やや高度な建築に関する知識、経験(建築士)が必要となります。
また、耐震改修工事により補強を行う場合の補強計画の効果を判断する際にも用いられます。
地盤の評価 | 行政から出されている地盤図により地盤情報の収集。 |
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基礎の評価 | 鉄筋が配筋であるか、ひび割れが発生していないか、基礎に強度があるか。 |
壁の配置評価 | 壁のバランスのチェック |
壁の強さ、量の評価 | 筋交い、面材が図面どおりに入れられているか。 屋根の重さ、家の大きさに応じて必要な壁量があるか。 |
床の仕様の評価 | 床の仕様(合板・火打ち・荒板など)の剛性確認。 |
老朽度の評価 | 木材の腐朽、シロアリの被害、外壁の状況、浴室タイルの亀裂など調査。 |
接合部の評価 | 接合方法、接合金物の使用状況。 |
総合の評価 | 地盤・基礎 |
総合の評価 | 上部構造 |
必要耐力の算定 | 床面積の計算、建築基準施行令準じ求めたり、必要耐力表などを用いる |
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耐力と剛性 | 壁や柱、筋交いなど |
重心位置の計算 | 床面積等の計算 |
総合の評価 | 上部構造 |