介護リフォームの方法

【段差の解消】

屋内外の段差はスロープを取り付けます。
室内の段差は、敷居にすりつけ(三角形のあて木)をつける、洋室の床面を上げるなどして解消できます。

【手すりの取り付け】

手すりは廊下、階段、浴室、トイレへの設置が最低限必要です。
トイレや浴室の手すりの設置は、姿勢を安定させる役割もあります。
また、手すりが設置できるだけの充分な壁の補強も必要です。

【車いすへの対応】

車いすの幅は60cm程度で、通行には最低でも85cm以上、できれば廊下、ドア幅とも90cm以上、回転には150cm以上が必要です。
また、車いすの車輪が沈んでしまうことがないよう、やや固めの材料、クッションフロアや木製の床材が適しています。

【 建具】

開き戸は身体を移動させながらの開閉動作を必要とするため、高齢者には不向きですし、 扉に頭を打ちつけ、大きな事故へつながる危険性もあります。
開き戸は危険の少ない引き戸に替えることが望ましいといえます。

【レールの段差解消】

引き戸は手をかけやすい形状とし、吊り戸にするか、床埋め込みのレールにするか、段差をつくらない配慮します。
年をとると握力も低下するため、丸いドアノブはつかみづらく、使いづらくなります。
ドアの握手は、使いやすいレバーハンドルに替えます。

【給水・給湯設備】

バルブ式水栓からレバー式水栓に替えると指だけでなく、手全体で操作することができるので、使い勝手が向上します。
給湯は目盛りを合わせるだけで好みの温度のお湯が出るサーモスタット式水栓か、湯温をリモコンで操作できる給湯器が便利です。
急に熱いお湯が出てくる心配がありませんから安心してお湯を使えます。
お湯の止め忘れや沸かしすぎは高齢者に限らずよく起こることです。
自動風呂機能のついた給湯設備ならリモコンのボタンを押すだけで、お湯はり、お湯はりの停止、 追炊き、保温まで、全自動で、追炊き、お湯はりの止め忘れの心配もなく、安心です。

【照明設備】

部屋の中に陰影をつくらないように、均一の明るさとなる照明の配置にします。
室内では蛍光灯で全体を照らし、必要に応じて個別に手元を照らすようにします。廊下と階段には足元灯を付けておけば安心です。
照明器具のスイッチは夜でも見やすい発光式や蛍光式のものを付けます。

【冷暖房設備】

年をとるにつれて、温度に対する感覚が衰え、とくに寒さへの対応が充分できなくなります。
また、高齢者は気温の変化に順応しにくいので、室内のどこでも均一で安定した温熱環境を実現することが必要です。
居室だけでなく、トイレや浴室などにも暖房が必要になります。
そのため、安全で足元から天井まで部屋を均一に暖め、頭寒足温に近い状態をつくる床暖房は高齢者にとって一番望ましい 暖房方式といわれています。
冷房については冷風が直接身体に当たらないように設置し、除湿だけ行えるようなドライ機能のついたものが望ましいです。

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